ドリルと穴、欲しいのはどっち?

3月中旬からvia programを利用して、ソーシャル・イノベーションを学びにアメリカへ2週間ほど滞在予定。

現地でスタンフォード大学バークレー大学の学生と一緒にディスカッションしたり、ツイッターwikipediaを訪問してくる

1月14日に第一回目の事前研修があり、スタッフから「こういう本読んどくといいよ」って案内があった。今手当たり次第読んでる所。

1冊目は、奥出直人著『デザイン思考の道具箱 イノベーションを生む会社のつくり方』。今は慶應メディアデザイン研究科所属だけど、昔は環境情報学部在籍だったらしい。授業受けてみたかったな。今度もぐりにいくか。

デザイン思考の道具箱
一番おいしい内容はp84にある「創造のプロセス」。

ステップ1:哲学とビジョン、ステップ
ステップ2:技術の棚卸、フィールドワーク
ステップ3:コンセプト、モデル
ステップ4:デザイン
ステップ5:実証
ステップ6:ビジネスモデル
ステップ7:オペレーション

イノベーションとは見ることだ」とドラッカーが言ってたけど、このプロセスでも「現場に出て観察すること」を重視している。

製品にしろサービスにしろ、企画を立てた人が考える問題点や解決策が「当事者」からちょっとずれていることはよくある。

例えばドリル。

顧客が欲しいのはドリルじゃない。欲しいのはドリルで空く穴だ」という言葉がある。(by セオドア・レビット)

【例】

  • 現場に出ない:「売れてる日用品ランキングを見ると、ドリル需要が高いな。よし、最新の技術を導入したドリルを作ろう」
  • 現場に出る:「そうか、ガーデニング用の柵が売れていて、だから上手に穴を空けたい人が増えているんだ。よし、ガーデニング現場に最適なドリルをつくろう」


データだけではわからないことがある。現場に出るしかない。

そう思った次第。