書籍/読書

感謝:初の著作が出版されて1年

初の書著『地頭が劇的に良くなる スタンフォード式 超ノート術』が出版されて1年立ちました。 その間のできごとと言えば… 平均の重版率は1-2割の中、比較的早めに重版がかかる 翻訳出版はさらに低割合と思われる中、中国語版も発売開始 国内では200以上の主…

書評5冊: hontoへ寄稿

数日前に、ブックキュレーターとして5冊分の書評をhontoに寄稿しました。 『先の見えない今だから、原理・原則に立ち戻る 〜ブレない軸と実行力が得られる5冊〜』 honto.jp

本:スタンフォード物理学再入門 量子力学

古典力学の知識もないので、3割ぐらいしかわからんかったが、超面白い。『スタンフォード物理学再入門 量子力学』『古典力学』と『量子力学』の対比をイメージすると、『予測可能で安心の人生』と『予測不可能で自由な人生』って感じかなー古典力学からの積…

メモ:『ユダヤ人の歴史』『ユダヤ人、世界と貨幣』

「どうして彼らは他国の人々によってそこまで嫌われ、その歴史が貧困と剥奪と追放の連続となっているのか?(p.16)」 「自ら与え、他人にも与えて欲しいと望む者は懸命(p. 149)」

タイラー・コーエン『大格差』

私たちは、人間よりコンピューターのほうが上手に課題を処理できるとは限らないケースでも、コンピューターに判断をゆだねたいと感じるのかもしれない。今日のグローバル経済で希少なものとしては、次のものを挙げることができるだろう。よい土地と天然資源…

『21世紀の歴史』メモ

ジャック・アタリの『21世紀の歴史』に目を通した。細かい点は置いといて『第三の波』『ハイ・コンセプト』『ポスト資本主義社会』『クリエイティブ資本論』などと同様の印象。歴史の概観を知るには、歴史書よりも未来予測系の本読むほうが早い。まとまって…

イノベーションは外の世界で起きる 〜P.F. ドラッカー『イノベーションと企業家精神』〜

2013年からスタートした、デザイン思考実践者のためのニュースレター。デザイン思考家のためのニュースレター1月号の中から、自分が担当しているコーナーの内容を紹介します。--- 今回紹介するのはP.F.ドラッカーの『イノベーションと企業家精神』です。原著…

福澤諭吉に学ぶイノベーションのはじまり方:トップダウンとボトムアップ

どっちのほうがいいか?経営陣によるトップダウン式のイノベーション現場社員によるボトムアップ式のイノベーション「どっちでもなくて中間から起こるよね」と思える箇所を、福澤諭吉『学問のすすめ』の中から発見。「国の文明というのは、上の方、政府から…

「Social Marketing」読んで思ったこと

読み応えあった。コトラー&リーのSocial Marketing: Influencing Behaviors for Good。Social Marketing一番勉強になったのは「人々の行動をよりよいものに変えることがソーシャルマーケティングの目的」と知れたこと。プレゼンテーションの目的もイノベー…

ドリルと穴、欲しいのはどっち?

3月中旬からvia programを利用して、ソーシャル・イノベーションを学びにアメリカへ2週間ほど滞在予定。現地でスタンフォード大学やバークレー大学の学生と一緒にディスカッションしたり、ツイッターやwikipediaを訪問してくる。1月14日に第一回目の事前研修…

PHP初心者向けの本:『よくわかるPHPの教科書』

『よくわかるPHPの教科書』4月公開予定のWebサービスLiBrainのため、PHPとSQLの基礎を勉強中。 『よくわかるPHPの教科書』Part1:プログラムの考え方をパソコンを使わず学ぶ。Part2:PHPの基礎を知るPart3:実際にPHPのプログラムを作るPart4:データベース…

ジョブズ自伝や経営戦略の本など

最近読んだ本3冊と一言コメント。スティーブ・ジョブズⅠジョブズはプレゼンのうまさが話題になることが多い。が、この本読む限り先天的にうまかったわけではなく、周囲から影響受けつつ後天的に学んだいった印象。直接プレゼンの話は出てないが、かなり内向…

オープン戦略、というよりオープン革命か

「パブリック」という本を読んだ。最近読んだ中ではかなりおすすめ。企業が自社の情報を公開することで、ビジネスがうまくいく(≒金を稼ぎやすくなる)オープン戦略。・・・っていう話かとおもいきや違った。× 戦略の一つとしてオープンってありだよね○ 社会…

時間を活用しているか、それとも浪費しているか:『生の短さについて』セネカ著 学術書評vol.15

――――――――――――――――――――――――――――――『生の短さについて』 セネカ、大西英文訳、岩波書店、2010年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。「忙しくて、いつも時間がない!」今日の本は…

「みんなでやれば怖くない」は間違いか?:『影響力の武器』チャルディーニ著 学術書評vol.14

――――――――――――――――――――――――――――――『影響力の武器』 ロバート・B・チャルディーニ、社会行動研究会訳、誠信書房、2007年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。「赤信号みんなで渡…

美術鑑賞が退屈な人必読:『芸術の意味』 ハーバート・リード 学術書評vol.13

――――――――――――――――――――――――――――――『芸術の意味』 ハーバート・リード、滝口修造訳、みすず書房、1966年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。恋人の趣味が芸術鑑賞だったら、ある…

自ら奴隷になる方がいい?:『社会契約論』 ジャン=ジャック・ルソー 学術書評vol.12

――――――――――――――――――――――――――――――『社会契約論』 ジャン=ジャック・ルソー、中山元訳、光文社、2008年。 <Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。大量の仕事に追われているビジネス…

神様だって夫婦喧嘩する:『現代語訳 古事記』 福永武彦訳 学術書評vol.11

――――――――――――――――――――――――――――――『現代語訳 古事記』 福永武彦訳、河出書房、2003年。 <Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。今日の一冊は、誰もが名前を一度は耳にしたであろう『…

『ポジティブ・サイコロジー』クリストファー・ピーターソン著 学術書評vol.10

――――――――――――――――――――――――――――――『ポジティブ・サイコロジー』 クリストファー・ピーターソン著、宇野カオリ訳、春秋社、2010年。(原書:A Primer in Positive Psychology, 2006)<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――…

人間は単なる機械か?それ以上の何かか?『利己的な遺伝子』ドーキンス著 学術書評vol.9

――――――――――――――――――――――――――――――『利己的な遺伝子』 リチャード・ドーキンス著、日高敏隆他訳、紀伊國屋書店、2006年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?…

好みを口にすればするほど、願いが叶わなくなる理由:『単純接触効果研究の最前線』宮本聡介・太田信夫

――――――――――――――――――――――――――――――『単純接触効果研究の最前線』 宮本聡介・太田信夫編著、北大路書房、2008年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――『特に好きな曲でもなかったが、繰り返し来ているうちに好…

効果的なストレス解消法を考えよう:『ストレスとこころの健康』島悟編著 学術書評vol.7

――――――――――――――――――――――――――――――『ストレスとこころの健康』 島悟編著、ナカニシヤ出版、1997年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――私たちが暮らしている社会には様々な特徴があります。その中で、誰もが…

強欲主義は時代遅れ:『共感の時代へ』ドゥ・ヴール著 学術書評vol.6

――――――――――――――――――――――――――――――『共感の時代へ ―動物行動学が教えてくれること』 フランス・ドゥ・ヴァール著、 柴田裕之訳、紀伊国屋書店、2010年。※原題:THE AGE OF EMPATHY Nature's Lessons for a Kinder Society<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブッ…

リーダーに必要なのは非道さか?:『君主論』マキアヴェリ著 学術書評vol.5

――――――――――――――――――――――――――――――『君主論』 マキアヴェリ著、池田廉訳、中央公論新社、1995年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――今回紹介するのは、政治学の古典。イタリア人のマキアヴェリによる『君主…

信念を貫き通すことの重要性:『方法序説ほか』 デカルト著 vol.4

――――――――――――――――――――――――――――――『方法序説ほか』 デカルト著、野田又夫他訳、中央公論新社、2001年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――成果を出して成功する人と、そうでない人の違い。きっとたくさんあ…

信頼される人、されない人:『信頼の構造』山岸俊男著 学術書評Vol.3

―――――――――――――――――――――――――――『信頼の構造』 山岸俊男著、東京大学出版会、1998年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>―――――――――――――――――――――――――――周囲から信頼されているAさんと、全く信頼されていないBさん。もしあなたが採用担当者だ…

Yesマンはなぜ危険なのか?:『服従の心理』ミルグラム著 学術書評Vol.2

以前、ジム・キャリーが主演した『イエスマン』という映画がありました。(⇒参考:イエスマン “YES”は人生のパスワード)友達の誘いもめんどくさいからすべて断るような主人公が、ある日の出来事をきっかけに、何でもかんでもイエスと答えるようになります。…

自分なりの世界観を確立するには?: 『ソクラテスの弁明/クリトン』プラトン著 学術書評vol.1

【哲学】と聞くとどんなイメージを持ちますか?「何となくとっつきにくい・・・」そう思う人もきっといることでしょう。哲学を僕なりの言葉で言い換えると、【自分や他人の世界観に触れる学問】です。たまに「あの人凄い変わっているなー」なんて人に会うこ…