2010-01-01から1年間の記事一覧

美術鑑賞が退屈な人必読:『芸術の意味』 ハーバート・リード 学術書評vol.13

――――――――――――――――――――――――――――――『芸術の意味』 ハーバート・リード、滝口修造訳、みすず書房、1966年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。恋人の趣味が芸術鑑賞だったら、ある…

自ら奴隷になる方がいい?:『社会契約論』 ジャン=ジャック・ルソー 学術書評vol.12

――――――――――――――――――――――――――――――『社会契約論』 ジャン=ジャック・ルソー、中山元訳、光文社、2008年。 <Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。大量の仕事に追われているビジネス…

神様だって夫婦喧嘩する:『現代語訳 古事記』 福永武彦訳 学術書評vol.11

――――――――――――――――――――――――――――――『現代語訳 古事記』 福永武彦訳、河出書房、2003年。 <Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――こんにちは、柏野尊徳です。今日の一冊は、誰もが名前を一度は耳にしたであろう『…

『ポジティブ・サイコロジー』クリストファー・ピーターソン著 学術書評vol.10

――――――――――――――――――――――――――――――『ポジティブ・サイコロジー』 クリストファー・ピーターソン著、宇野カオリ訳、春秋社、2010年。(原書:A Primer in Positive Psychology, 2006)<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――…

人間は単なる機械か?それ以上の何かか?『利己的な遺伝子』ドーキンス著 学術書評vol.9

――――――――――――――――――――――――――――――『利己的な遺伝子』 リチャード・ドーキンス著、日高敏隆他訳、紀伊國屋書店、2006年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――" src="https://img-proxy.blog-video.jp/images?…

好みを口にすればするほど、願いが叶わなくなる理由:『単純接触効果研究の最前線』宮本聡介・太田信夫

――――――――――――――――――――――――――――――『単純接触効果研究の最前線』 宮本聡介・太田信夫編著、北大路書房、2008年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――『特に好きな曲でもなかったが、繰り返し来ているうちに好…

効果的なストレス解消法を考えよう:『ストレスとこころの健康』島悟編著 学術書評vol.7

――――――――――――――――――――――――――――――『ストレスとこころの健康』 島悟編著、ナカニシヤ出版、1997年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――私たちが暮らしている社会には様々な特徴があります。その中で、誰もが…

強欲主義は時代遅れ:『共感の時代へ』ドゥ・ヴール著 学術書評vol.6

――――――――――――――――――――――――――――――『共感の時代へ ―動物行動学が教えてくれること』 フランス・ドゥ・ヴァール著、 柴田裕之訳、紀伊国屋書店、2010年。※原題:THE AGE OF EMPATHY Nature's Lessons for a Kinder Society<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブッ…

リーダーに必要なのは非道さか?:『君主論』マキアヴェリ著 学術書評vol.5

――――――――――――――――――――――――――――――『君主論』 マキアヴェリ著、池田廉訳、中央公論新社、1995年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――今回紹介するのは、政治学の古典。イタリア人のマキアヴェリによる『君主…

信念を貫き通すことの重要性:『方法序説ほか』 デカルト著 vol.4

――――――――――――――――――――――――――――――『方法序説ほか』 デカルト著、野田又夫他訳、中央公論新社、2001年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>――――――――――――――――――――――――――――――成果を出して成功する人と、そうでない人の違い。きっとたくさんあ…

信頼される人、されない人:『信頼の構造』山岸俊男著 学術書評Vol.3

―――――――――――――――――――――――――――『信頼の構造』 山岸俊男著、東京大学出版会、1998年。<Amazon.co.jpで購入する><楽天ブックスで購入する>―――――――――――――――――――――――――――周囲から信頼されているAさんと、全く信頼されていないBさん。もしあなたが採用担当者だ…

Yesマンはなぜ危険なのか?:『服従の心理』ミルグラム著 学術書評Vol.2

以前、ジム・キャリーが主演した『イエスマン』という映画がありました。(⇒参考:イエスマン “YES”は人生のパスワード)友達の誘いもめんどくさいからすべて断るような主人公が、ある日の出来事をきっかけに、何でもかんでもイエスと答えるようになります。…

自分なりの世界観を確立するには?: 『ソクラテスの弁明/クリトン』プラトン著 学術書評vol.1

【哲学】と聞くとどんなイメージを持ちますか?「何となくとっつきにくい・・・」そう思う人もきっといることでしょう。哲学を僕なりの言葉で言い換えると、【自分や他人の世界観に触れる学問】です。たまに「あの人凄い変わっているなー」なんて人に会うこ…