『21世紀の歴史』メモ


ジャック・アタリの『21世紀の歴史』に目を通した。

細かい点は置いといて『第三の波』『ハイ・コンセプト』『ポスト資本主義社会』『クリエイティブ資本論』などと同様の印象。

歴史の概観を知るには、歴史書よりも未来予測系の本読むほうが早い。まとまっているので。

以下メモ。
  • 知識の伝承は進化のための条件
  • 神聖なるものはタブーを正当化する
  • 言葉は強烈な武器となる可能性がある。市場がバランスを失うと危険が生じる
  • 人類は、ノマドと定住民との衝突によって、権力と自由を手に入れた
  • ユダヤギリシャの理想:自由こそが究極の目的であり、道徳規範の遵守ともなり、生存条件でさえある
  • アジア:自らの欲望から自由になることを望む。西洋:欲望を実現するための自由を望む
  • 巨大勢力がライバルに攻撃されると、勝利するのはしばしば第三者。勝者は、しばしば打ち負かした側の文化に傾倒する。世界の権力は、東に富が残っていても西に移動する。
  • どれほど影響力のある宗教の教義でも、個人の自由の歩みを遅らせることに成功しなかった。いかなる権力もこの歩みを持続的に押しとどめることはできなかった。
  • 外国人エリートの受け入れは、成功の条件
  • 金融と保険とは密接なつながりがあり、この2つは市場の勢力にとってきわめて重要
  • 新たなコミュニケーション技術の確立は、社会を中央集権化すると思われがちだが、時の権力者に情け容赦ない生涯をもたらす
  • 欠乏が人びとに新たな富を探し求めさせる。不足とは野心を生み出すための天の恵み。技術を発明したのが誰かよりも、文化的・政治的に活用可能な状態であることの方が重要
  • 専制的な国家は市場をつくり、市場が民主主義をつくる
  • 技術革新が一般化するまでには社会的ニーズがあっても約半世紀かかる。
  • 今後、保険と娯楽産業(不安に対処するものと、不安を紛れさすもの)が反映する
  • 就労可能性の証明
  • 産業が、心地よい時間と共同体の知性(財と共通資本)を発展させる
  • 利他主義のトランスヒューマン
  • 世界規模のインテリジェンス
  • クリエイティブクラスを生み出す:修得知識を具体的な富に変える学生の能力を高める。失敗したものに二度目三度目のチャンスを与える
  • 知識経済へのスムーズな移行