優れたデザインとそうでないデザインの違い:4日目(前半)

発見が多い日だったので前半と後半に分割。
朝はスタバでバナナ食べた。糖分重要。

■早朝
<0:読書>
今日読んだのは『【決定版】ハーバード流“NO”と言わせない交渉術』。

「交渉ってどんなイメージ?」
って聞くと
「強引に自分の主張を通す(ハード型)」
「相手の機嫌を伺って下手に話す(ソフト型)」
といった答えが時々返ってくる。
でも、どちらも間違った交渉スタイル。
「交渉とはお互いの満足を目指すこと
と教えてくれるのがこの本。いわゆるwin-winですね。
交渉や営業に対して「無理やり押し付ける(ハード型)」「ペコペコする(ソフト型)」というイメージしかない人にはおすすめ。

【決定版】ハーバード流“NO”と言わせない交渉術

■午前中
<1:デザインワークショップ>

スライドでデザイン事例の紹介中
午前は、非営利のデザインコンサルティング団体「Catapult Design」の創業者でCOO(最高執行責任者)のTyler Valiquetteによるデザインワークショップ。


ワークショップのコンセプトは、
"Values define design"(デザインは価値観に従う)
ってことで超面白かった。

俺が大学入った理由の一つに「どのような価値観を持った経営者が成功するか?」を探求することがあったので本当に充実した時間だった。

具体的には以下のステップでワークを行った。

  1. 各自がお互いの財布について質問(使っている理由、お気に入りの部分等)
  2. 質問の答えをポストイットに1つずつ書く
  3. ポストイットを見ながら相手の価値観を掘り下げる

財布ってのがいいね。
毎日使う身近なものだからこそ、それぞれの価値観が反映されている。

「価値観を探求する」というワークショップのコンセプトが魅力的だったので、ワーク終了後にTylerに質問。「何を大事にしてデザインをしているのか?」と。
返ってきた答えはシンプルだった。
使う人の役に立つこと(helpful)」
Tylerによると「役に立つ」ものを作るには以下4つの点が重要だとか。
  1. desirable(欲しいと思える)
  2. accessible(使いやすい)
  3. effective(効果がある)
  4. meaningful(意義深さ)
この話を聞いて思い出したのが、アメリカ訪問初日の記事でも紹介した以下の本に書いてあったこと。
エモーショナル・デザイン―微笑を誘うモノたちのために

そこでは「人が魅力的に感じるデザインには3つの要素がある」と紹介されていた。
Tylerの話がこれとうまく重なったわけ。
  1. 本能的 ⇒ 1. desirable
  2. 行動的 ⇒ 2. accessible & 3. effective
  3. 内省的 ⇒ 4. meaningful
本の著者はアメリカの認知科学者ノーマン。
理論のプロ(ノーマン)と実践のプロ(Tyler)。
畑は違えど、お互い同じ考えにたどり着いたことが本当に刺激的だった。

ちなみにTylerが最も意識しているのはeffectiveだとか。
「もし利用しても何の効果がない製品があったとする。
俺はそれを作ったやつにこう聞くだろう。
『それ意味あるのか?(what's the point?)』
って」

今回のワークショップとTylerの話を聞いて、優れたデザインとそうでないデザインの違いが、何となく見えてきた。


そういや日本帰ったら久しぶりにセミナーやりたいなー。
「デザインプロセス入門講座」とか。

■おまけ
昼飯食べる時に頼んだ、バーガーキングのMサイズ。
でかい。
これでMサイズ