【連載記事:第1回「イノベーションとマネジメント教育」】

ドラッカースクールの山脇秀樹先生と、次世代経営リーダーの育成をしている藤田さんと鼎談しました!

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■経済学からデザイン思考へ

柏野:イノベーションとマネジメント教育の関係について話を進める前に、まずはお二人がドラッカースクールに関わるようになった経緯を伺いたいと思います。山脇先生は博士号は経済学(ハーバード大学)ですが、どのような流れでドラッカースクールでデザイン思考を教えるようになったのでしょうか?

山脇:1982年から97年までベルリンの研究所とベルギーの大学では、国際経済学と産業組織論、企業の競争論が研究課題でした。

そのあとのUCLAアンダーソン経営大学院では客員教授として国際経済と国際ビジネスを担当しました。最近の傾向としては、国際ビジネスの分野がビジネス・スクールのカリキュラムの中であまり重要視されていませんが、グローバリゼションの軸となる多様性の理解という重要な内容を含む分野ですので、また最近取り組んでいます。

経済学から入っていますから、概念と枠組みを主体に教えていたのですが、2000年にドラッカースクールに移ってからはグローバルストラテジー(世界戦略論)、ストラテジー(戦略論)を経て、デザイン思考を教えるようになりました。

柏野:ストラテジーは、経済学をバックグラウンドにしたものでしょうか。

山脇:そうです。いわゆるマイケル・ポーター流のストラテジーですね。マイケル・ポーターと私の指導教授は同じです。リチャード・ケイブスというミクロ経済学の一分野である産業組織論の教授で、市場構造と企業間競争の実証分析を重視していました。

柏野:ポーターと一緒に競争戦略の土台となる考えを提唱した方ですね。

山脇:ちょうどその頃、インターネット、eコマース等のIT関連のイノベーションが起こって、世界の流れがアントプレナー志向になってきました。すると、経済分析の手法に基づいた競争戦略論だけでは説明できないことが多くなったのです。

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