人間中心とプロトタイプ作成:10日目(午後)

■昼飯
<1:ランチ&ティナ・シーリグ>
スタンフォード大学の食堂で昼飯。

豆腐を使った中華風料理
食べてたら『20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義』の著者ティナ・シーリグを連れてきて、急遽記念撮影会。

食堂出口前で
20歳のときに知っておきたかったこと スタンフォード大学集中講義

午後
<2:IDEO訪問>
午後はデザイン・コンサルティングファームIDEOを訪問。
マイクロソフトやP&G、ペプシなどへのコンサル実績あり。
Appleが最初に作ったマウスも手がけてたみたい(wiki)。

IDEO.orgのメンバーであるSeanに案内され、社内をまわる。
エントランスにあるPC
デザイン思考の重要な特徴として「プロトタイプ作成」があるように、IDEOもコンサル先に対してプロダクトのプロトタイプを提示する。

例えば「シャンプーを販売している会社から依頼があった」という場合。
実際に容器のプロトタイプを作成しながらコンサルティングを行う。

今回見せてもらったのは3Dプリンターによる容器。
(社内は撮影禁止だったけどここだけ許可もらった)

3Dプリントされたプロトタイプ容器
プリント物のサンプル集
3Dプリンター
この3Dプリンター、データ入力してから実際に作成されるまで半日ほどかかるとか。
3Dプリンターのみならず、実際に手動かして工作しながら作るプロトタイプもたくさん。
(面白いのたくさんあったんだけど、撮影できなかった)

■質疑応答
「ライバル企業ってどこ?」
「コンサル会社だから、マッキンゼーやBCG(ボストン・コンサルティング・グループ)になるね」
「じゃあ、ものづくりのコンサルってイメージが強いけどサービス業もやってる?」
「もちろん。製品のデザインじゃなくて顧客体験のデザインが仕事だから。この前ホテル会社のコンサルしたんだけど、その時は模型でホテルの受付を作って、フロント役とお客さん役にわかれてプロトタイプを作ったんだ」
マッキンゼーやBCGにないIDEOの強みは?」
「うーん、なんだろう笑」
SeanはIDEOの強みについてはっきりしたことは言ってなかった。
ただ、プロトタイプ作成のノウハウがあることは強みの一つではないかと感じた。

■優れたデザインのためのツールキット配布中
IDEOは「人間中心デザイン(Human-Centered Design:HCD)」を掲げて事業展開している。
HCDの実践の蓄積は、プロトタイプ作成にも現れているような気がする。

ちなみに、IDEOのノウハウをまとめたデザインツールキットがネットで無料配布されている。
ダウンロードはこちらから。
Human-Centered Design toolkit
このツールキットは「社会問題解決のためのデザイン」に焦点あたってるけど、普通にビジネスやる上でも有益な内容。
おすすめ。

■日本におけるデザイン思考
案内が終わった後に「日本の大学でデザイン思考の研究をしている。機会があればインタビューをしたい」と伝えた。

どうやら「日本文化に根ざしたデザイン思考」には興味があるようで、気軽に連絡して欲しいとのこと。

日本帰ってからの目標が一つできた感じ。