日本の強みを意識した日:10日目(前半)

■午前
<1:寄付行為から見るアメリカと日本の違い>
慈善活動に関する調査・支援を行なっているStanford center for Philanthropy and civil Society(PACS)の初代ディレクターを招いてスタンフォード大学内で話を聞く。

講師:Kim
データを下にアメリカ、日本、中国のファンドレイジングや寄附行為について解説してもらった。
データが示すように、アメリカには以下の特徴がある。

  1. 個人からの寄付が多い
  2. 寄付先は宗教に関する活動(教会等)
<内訳>左:資金提供者(個人73%) 右:資金提供先(宗教35%)
※写真はいとやん撮影のもの。ありがとー!

アメリカ人にとっての寄附行為

この話を聞いて、先日のブログでも書いた「アメリカ人にとっての寄附行為の感覚」について気になったので質問。「アメリカって個人がかなり気軽に寄付してる気がするけどどう?」

イメージ図
「例えば、朝起きてコーヒー飲んだり友達に電話するのと同じくらいの感覚で寄付するようにみえますがどう思いますか。逆に日本は、どちらかというと車を買ったり家を買ったりするような少し『特別なイベント』として寄付を捉えているようにみえます」
「ええ、私もそうだと思います」
話はそのまま宗教的なイベントに関する内容へ。
「例えば初詣みたいに、日本は年に一回『どーん!』と大きなイベント
「一方アメリカは、毎週教会に行ったりと、小さい規模のものが多数
そういえば、普通の「パーティー」だってアメリカンなやつを想像すると毎週あるイメージ。日本は同窓会とか大きいやつドーンって感じだなー。

■感覚の源

そして話はアメリカの歴史的背景へ。
建国当初から全米を統括する政府がいたわけでもなく、見知らぬ人種や出身の者同士で助けあう必要があった。
で、それがそのまま寄付の形にも影響を与えているらしい。


「一方、日本は事情が違う。自分が所属するコミュニティ(例:家庭、学校、地域)内の人に対する支援は手厚い。けど、その外に出るとあまり支援が見られない」
「ただ、先の震災でその意識が多少なりとも変化したのではないか」
とのこと。

何でもかんでも「文化の違い」にまとめるのは何も説明してないのと同じ。
とはいえ、国の成り立ちや発展の仕方を考えると今回の話は結構的を得ているような気がする。

ただ、俺の意見だとやっぱ日本人は連帯感がないと行動しにくい人種ではないかと思う。
これはアメリカにはない日本の強み(と思っている)。
明治維新みたいに社会構造を変える時には「空気読んで」一瞬で変えられる。
社会構造が根本から変わったのに、例えばフランス革命ほどの流血はなかったし。

話それるが、日本が世界に出るなら、
  • 日本独自の強みをもっと掘り下げる
  • その強みを活用してビジネスなり教育なり政治なりをする
ってのがいいように感じた。
世界の平均値狙って世界へ出ても面白くないしね。


<おまけ>
お土産にStanford Social Innovation Reviewのバックナンバー2冊をもらった。

Vol.10, No.1-2